「NISAを始めたけど、利回りって実際どのくらいなの?」「シミュレーションの数字は現実的?」そんな疑問を持つ方は非常に多いです。金融機関の広告では『年利5%で30年運用』という数字が踊りますが、実際の投資家たちの運用実績はどうなのでしょうか。この記事では、理論値ではなくリアルなデータをもとに、NISAの利回りの実態・差が出る要因・自分の成績の確認方法まで、初心者にもわかりやすく徹底解説します。
【結論】NISAの利回りは年3〜7%が現実的な目安

結論から言うと、NISAで長期積立投資をした場合の現実的な利回りの目安は年率3〜7%程度です。
これはあくまで長期(10年以上)の平均値であり、短期では大きく上振れ・下振れすることを前提として理解しておく必要があります。
金融庁が公表しているデータによれば、つみたてNISA対象ファンドの保有期間20年における収益率は年率2〜8%の範囲に収まっています。
投資対象の資産クラスによってリターンは異なりますが、全世界株式や米国株式インデックスファンドを中心に積み立てた場合、この範囲の中でも高めの水準(年率5〜7%台)が期待できます。
つみたてNISA・新NISAの平均利回りを一言で回答
一言で答えるなら「年率約4〜6%」が現実的な平均利回りです。
旧つみたてNISAについては、金融庁データをもとにした試算で保有期間20年の平均収益率が年率2〜8%とされています。
2024年からスタートした新NISAについては、制度開始後の好調な相場(日経平均・S&P500ともに史上最高値圏)が追い風となり、短期的には年率10%超えを記録した投資家も多数います。
ただし、これは相場が好調だった時期に偶然恩恵を受けた結果であり、平均値として将来に期待すべき数字は年率4〜6%程度と考えるのが堅実です。
| 制度 | 現実的な平均利回り(年率) | ポイント |
|---|---|---|
| 旧つみたてNISA(20年保有) | 年率2〜8% | 金融庁データより |
| 新NISA(つみたて投資枠) | 年率4〜6%(目安) | 全世界・米国株中心の場合 |
| 新NISA(成長投資枠) | 年率3〜10%(幅広い) | 個別株・テーマ型は変動大 |
ただし「開始時期」と「運用期間」で大きく変わる
NISAの利回りは、投資を始めた時期と運用期間によって驚くほど変わります。
例えば、2020年コロナショック直後から積立を開始した投資家は、その後の急回復・相場上昇の恩恵を大きく受け、2〜3年で年率20%を超えた人も珍しくありませんでした。
一方、2021年末の高値圏からスタートした人は2022年の急落で一時的に大幅なマイナスを経験し、年率換算でみると数年間はマイナス圏が続いたケースもあります。
また、運用期間が5年未満では利回りのブレが大きく、10年・20年と長くなるにつれてプラスに収束していく傾向があります。
つまり「自分のNISAの利回りが低い」と感じても、それが始めて間もない時期や相場の悪いタイミングであれば、今後好転する可能性が十分にあります。
【データ公開】実際の投資家のリアルなNISA運用実績

金融機関のシミュレーションではなく、実際に投資をしている方々の運用データを見てみましょう。
SNSや投資コミュニティで公開されているリアルな声から、一般的な投資家の実態が見えてきます。
運用期間別の利回りレンジ(1年・3年・5年以上)
運用期間によって利回りのレンジは大きく異なります。以下に目安をまとめました。
| 運用期間 | 利回りの典型的なレンジ | 特徴 |
|---|---|---|
| 1年 | −20%〜+30% | 相場の影響を強く受ける。年によって大きなブレ |
| 3年 | −5%〜+20% | ブレが縮小。プラス圏に入る確率が上がる |
| 5年以上 | +3%〜+15% | 長期になるほど安定。複利効果が現れ始める |
| 10年以上 | +4%〜+12% | 過去データでは大半がプラス。年率5%前後に収束傾向 |
1年という短期では、相場次第でマイナス20%からプラス30%まで幅広いレンジに入ります。
しかし5年・10年と保有期間を延ばすにつれてブレは小さくなり、最終的には年率4〜7%程度に収束していく傾向が過去データから確認できます。
金融庁が公表しているデータでも「保有期間を長くするほどリターンが安定する」という事実が示されており、これがNISAで長期積立が推奨される大きな根拠となっています。
人気商品別の実績比較(S&P500・オルカン・全米株式)
NISAで人気の主要3商品について、過去の運用実績を比較します(いずれも円建て・分配金再投資ベース)。
| 商品 | 代表ファンド | 過去3年年率 | 過去5年年率 | 過去10年年率(指数ベース) |
|---|---|---|---|---|
| S&P500 | eMAXIS Slim米国株式(S&P500) | 約+28% | 約+23% | 約+11〜12% |
| 全世界株式(オルカン) | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 約+20〜24% | 約+18〜20% | 約+10〜12% |
| 全米株式 | 楽天・全米株式インデックス・ファンド | 約+25〜27% | 約+20〜22% | 約+10〜12% |
直近3〜5年は米国株式が好調だったため、S&P500・全米株式ファンドが特に高いリターンとなっています。
ただし、これは直近相場が良かった時期のデータであり、将来も同じリターンが続くとは限りません。
長期的な平均でみると3商品の差は縮まり、年率10〜12%程度(ただし円高局面では目減りする)に収束していくと考えられます。
また、2025年については円高進行(対ドル)が逆風となり、オルカンは約−4%、S&P500ファンドは約−7.8%の下落を記録した時期もあり、年によっては全商品がマイナスになるケースもあることを忘れてはいけません。
新NISA1年目のリアルな成績
2024年1月にスタートした新NISAの1年目(2024年)は、全体として好成績のスタートを切りました。
日経平均株価が史上最高値(一時4万円超)を更新し、S&P500も最高値を更新するなど、強気相場が続いたため、つみたて投資枠・成長投資枠ともに多くの投資家がプラスの成績を記録しました。
実際のSNS公開データの一例では、2024年1月〜2025年1月(1年1ヶ月)にわたり毎月積立を続けた場合、元本130万円に対して+17.7万円(損益率+13.6%)という成績が報告されています。
ただし、2024年8月には日経平均が一時的に大暴落(ブラックマンデー翌日の記録を超えた史上最大(過去最大)の下げ幅(4451円安))し、含み損を抱えた投資家も多数いました。
その後急回復しましたが、こうした急落を経験したことで「積立を止めた」「売却した」という声も見られ、タイミング次第では1年目の成績がマイナスになるケースも十分あります。
なお、2025年は円高と米国株の調整もあり、年間を通じた成績は前年より低めに落ち着いた方も多く、新NISAの1〜2年目の平均利回りは+5〜15%程度と幅広いレンジに分布しています。
X(旧Twitter)で見る投資家のリアルな声
X(旧Twitter)では毎日多くの投資家が自身の運用実績を公開しています。実際の声を傾向別に整理すると以下のようになります。
- 好調派:「新NISA2年目で+30万円突破!毎月3万円の積立でこんなに増えるとは」「オルカン積立継続中。含み益が元本の20%を超えた」
- 冷静派:「利回りは15%あるけど、まだ2年目。長期で見るとどうなるかわからない」「2025年は円高で思ったより伸びなかった。でも継続中」
- 苦戦派:「2024年8月の暴落で一時マイナス30万。あのとき売らなくて本当によかった」「バランス型を選んでしまったので株100%の人より利回りが低い…」
これらの声から見えてくるのは、利回りには大きな個人差があるという事実です。
同じ時期に始めても、選んだ商品・積立金額・売却しなかったかどうかによって、最終的な利回りは大きく変わってきます。
金融機関のシミュレーションと現実のギャップ

証券会社やFPが提示するシミュレーションは、あくまで「一定の利回りが毎年続いた場合」という非現実的な前提に基づいています。
現実の投資とシミュレーションの間には、知っておくべきいくつかの重要なギャップが存在します。
「年利5%で30年運用」が現実的ではない理由
「毎月2万円を年利5%で30年積み立てると約1,660万円」というシミュレーションをよく見かけますが、これには大きな落とし穴があります。
まず、「毎年コンスタントに5%のリターンが得られる」という前提自体が非現実的です。
実際の相場は年によって大きく異なり、+30%の年もあれば−20%の年もあります。平均して5%になるとしても、その「順番」や「タイミング」によって最終的な資産額は大きく変わります。
次に、為替リスクも考慮されていません。S&P500やオルカンはドル建て資産が多く、円高が進むと円換算のリターンは大幅に目減りします。
さらに、信託報酬などのコストを差し引いた実質リターンは、表面利回りより低くなります(インデックスファンドなら年率0.05〜0.2%程度のコストがかかります(eMAXIS Slim シリーズなど主要低コストファンドは0.1%を下回る水準))。
シミュレーションはあくまで「目標設定のための道具」として活用し、実際の結果が多少異なっても過度に一喜一憂しないことが重要です。
実際の運用は「ジグザグ」で右肩上がりではない
シミュレーションのグラフは美しい右肩上がりの曲線を描きますが、実際の資産推移はジグザグ・ガタガタが続きます。
例えば2022年は米国株・全世界株ともに大幅下落(年間で−15〜25%程度)。2023〜2024年は急回復と新高値更新。2025年は円高で一時調整。このように、毎年の結果はバラバラです。
積立投資の場合、含み損が出た年でも積立を続けることで「安く買い増せる」効果があります(ドルコスト平均法)。
つまり、一時的な下落は悪いことではなく、長期投資家にとっては「安値で買い増しできるチャンス」と捉えることが精神的にも運用成績的にも重要です。
「最終的に右肩上がりになる」という長期投資の原則を信じるためには、短期の上下動に慣れる必要があります。
積立投資の「順番リスク」が利回りを左右する
順番リスク(シークエンス・オブ・リターンズ・リスク)とは、リターンの平均値が同じでも、その「順番」によって最終的な資産額が変わるリスクのことです。
積立投資(毎月一定額を買い続ける)の場合、最初に暴落・後から上昇という順番のほうが、最終的な資産額は大きくなりやすいです。
なぜなら、安値の時期に多くの口数を買い集められるからです(ドルコスト平均法の恩恵)。
逆に注意が必要なのが取り崩し(引き出し)フェーズです。資産を積み上げた後、引き出しを始めた直後に大暴落が来ると、回復前に元本を大きく取り崩してしまい、長期的なダメージが大きくなります。
NISAは積立期間中は順番リスクに有利ですが、出口戦略(いつ・どのように引き出すか)にも注意が必要です。
NISAの利回りに差が出る5つの決定要因

同じ新NISAを使っていても、利回りに差が出るのはなぜでしょうか。主な5つの要因を詳しく解説します。
要因①:投資を始めたタイミング
投資開始時期は利回りに最も大きな影響を与える要因のひとつです。
例えば、2020年3月のコロナショック底値付近で積立を開始した方は、その後の急回復で2〜3年で年率20〜30%という驚異的な成績を記録しました。
一方、2021年末の高値付近で始めた方は2022年の急落期を経て、2〜3年間はほぼゼロ〜マイナスという状況が続きました。
ただし、「今は高値だから始めない」という判断も誤りです。いつが高値か底値かは誰にも分からず、結局は「できるだけ早く始めて長く続ける」ことが最も合理的です。
過去のデータを見ると、どのタイミングで始めても20年継続すればほぼプラスに収束しており、開始時期の影響は長期では薄れていきます。
要因②:選んだ投資商品(株式100% vs バランス型)
商品選択は長期リターンに決定的な差をもたらします。
過去の実績では、株式100%のインデックスファンド(全世界株式・米国株式)が、株式+債券のバランス型ファンドを大幅に上回っています。
- 株式100%(全世界株・S&P500):長期年率10〜12%(ただし短期の変動大)
- バランス型(株式50%+債券50%):長期年率5〜7%程度(変動は小さい)
- 債券中心のファンド:長期年率1〜3%程度(低リスク・低リターン)
若い世代やまだ積立期間が長い方は、株式100%のインデックスファンドを選ぶことで、長期的により高い利回りを期待できます。
ただし、暴落時の心理的ストレスも大きいため、「下がっても売らない」という自信がない場合は、バランス型から始める選択肢もあります。
要因③:積立の継続年数(複利効果は5年目以降)
複利の魔法は時間をかけるほど威力を発揮します。
毎月3万円を年率5%で積み立てた場合のシミュレーションを見ると、1年後の運用益はわずか約1万円程度。しかし10年後には約100万円、20年後には約470万円もの運用益が積み上がります。
5年目以降から複利の加速が目に見えて分かるようになり、10年・20年と経過するほど、同じ利回りでも増える金額が飛躍的に大きくなります。
逆に言えば、1〜3年目は「積立の効果を実感しにくい時期」であり、ここで焦って辞めてしまうのが最も損な選択です。
「なかなか増えない」と感じている方は、5年・10年後の数字を改めてシミュレーションして、継続するモチベーションを確認してみてください。
要因④:暴落時に売らなかったか
暴落時に売却してしまうことは、積立投資の最大の失敗パターンです。
2020年3月のコロナショック時には、パニック売りをした投資家が続出しました。しかしその後わずか半年で相場は急回復し、売らずに持ち続けた投資家は大きな利益を得ました。
2024年8月の日本株暴落(1日で−4,000円超の下落)でも同様の現象が起きました。あの時点で売却した方は、その後の急回復の恩恵を受けられませんでした。
「今回は違う」「もっと下がる」という心理は、どんな暴落時にも湧き上がりますが、過去のデータは「長期ではほぼ回復している」という事実を示しています。
暴落時に売らなかった投資家と売った投資家では、5〜10年後の資産額に数百万円単位の差が生じることも珍しくありません。
要因⑤:余計なスイッチングをしなかったか
頻繁なファンドの乗り換え(スイッチング)は、長期リターンを大きく損なう行為です。
「もっと利回りの良い商品に変えたい」という気持ちは理解できますが、売却タイミングと買い直しタイミングの判断ミスが重なると、利益を逃したり余計なコストがかかったりします。
NISAでは売却するとその年の非課税投資枠が消費されたまま復活しない(翌年に持ち越し)ため、売却は慎重に検討する必要があります(2024年からの新NISA制度では翌年に枠が復活する仕組みに改善されましたが、頻繁な売買は機会損失につながります)。
長期投資の観点では「最初に良いファンドを選んで、後は放置する」がもっとも合理的な戦略であり、これが最終的な利回りを最大化することにつながります。
自分のNISA利回りを正しく確認する方法

自分の運用成績を正しく把握することは、長期投資を続けるうえで重要です。ここでは実際の確認手順と注意点を解説します。
証券会社アプリでの確認手順【SBI・楽天対応】
SBI証券でのトータルリターン確認手順:
- SBI証券にログインする
- 上部メニューの「口座管理」→「保有証券」をクリック
- 「投資信託」タブを選択
- 各ファンドの「トータルリターン」列を確認
- または「My資産」→「実現損益詳細」でNISA口座の損益を確認
楽天証券でのトータルリターン確認手順:
- 楽天証券にログインする
- トップページ上部の「ポートフォリオ・資産状況」をクリック
- 「トータルリターン」タブを選択
- 対象期間・口座種別(NISA口座)を絞り込んで確認
両社ともスマートフォンアプリでも同様の確認が可能です。アプリでは「資産」または「保有商品」メニューからアクセスできます。
「評価損益」と「トータルリターン」の違いに注意
証券会社のアプリを見ると「評価損益」と「トータルリターン」の2種類の数字が表示されますが、これらはまったく異なる意味を持ちます。
| 指標 | 計算方法 | 注意点 |
|---|---|---|
| 評価損益 | 現在の評価額 − 取得単価 × 保有口数 | 追加購入・分配金再投資を正確に反映しにくい |
| トータルリターン | (現在の評価額+売却金額+分配金受取)− 買付金額合計 | 実際の投資収益を正確に反映する |
より正確な運用成績を把握したい場合は「トータルリターン」を参照してください。
評価損益は積立回数が増えるほど取得単価の計算がずれやすく、実際の利益よりも小さく(または大きく)表示されることがあります。
トータルリターンは実際にいくら拠出していくら手元に残るかを示す指標なので、「自分は本当に利益を得ているのか」を確認するには必ずトータルリターンを使うのが正解です。
年率換算の計算式と具体例
トータルリターンを年率に換算する計算式は以下の通りです。
年率換算リターン =(1 + 累積リターン率)^(1 ÷ 運用年数)− 1
【具体例】3年間で累積リターン+50%だった場合の年率換算:(1 + 0.50)^(1 ÷ 3)− 1 ≒ 0.1447 → 年率約14.5%
【具体例2】5年間で累積リターン+30%だった場合:(1 + 0.30)^(1 ÷ 5)− 1 ≒ 0.054 → 年率約5.4%
一見「3年で50%増えてすごい!」と思っても、年率換算すると14.5%と現実的な数字になります。逆に「3年でやっと30%か…」と思っても、年率に直すと9.1%となり、十分優秀な成績です。
累積リターンだけで判断せず、必ず年率換算して同じ時軸で比較する習慣をつけましょう。
リアルな利回りを見て一喜一憂しないための心構え

利回りの数字は毎日変動します。その数字を見て感情的に動くことが、長期投資の最大の敵です。
短期の数字より「継続できているか」が重要
NISAの長期積立において、最も重要なのは「今の利回りが何%か」ではなく「積立を継続できているか」です。
年率3%と年率5%の違いは、30年後の資産額に数百万円の差をもたらします。しかし、それより大きな影響を持つのは「20年間継続したかどうか」です。
途中で積立を止めた場合と継続した場合では、同じ利回りでも最終資産額に圧倒的な差が生まれます。
「今月の成績が−5%だった」ことよりも「今月も予定通り積立できた」ことのほうが、長期的に見てはるかに価値のある行動です。
利回りの数字は月1回程度確認すれば十分で、毎日チェックする必要はありません。むしろ頻繁に確認するほど感情的な売買に陥りやすくなるというデータもあります。
比較すべきは他人ではなく「投資しなかった自分」
SNSで他人の運用実績を見て「自分は利回りが低い」と感じることがありますが、比較すべき相手は他人ではなく「投資をしていない自分」です。
仮に自分の利回りが年率3%であっても、同じお金を銀行預金(普通預金金利0.1%以下)に置いていた場合と比べると、20〜30年後には数百万円単位の差になります。
また、SNSに公開されている「+30%達成!」という声は、好成績の人が発信しやすく、マイナスの人は発信しない傾向があるため、サバイバーシップバイアス(生き残った成功例ばかりが目立つ偏り)が生じています。
他人の利回りに振り回されず、自分のペースで・自分の許容リスクの範囲内で積立を継続することが、最終的に最も大きな資産形成につながります。
NISAの利回りに関するよくある質問

Q. 利回りがマイナスですが続けるべき?
A: 基本的には続けることをおすすめします。積立投資において一時的な含み損は正常な状態です。特に積立期間が5年未満の場合、相場の影響でマイナスになる時期は珍しくありません。売却して損失を確定させるより、安値で買い増しを続けることで将来の回復時に恩恵を受けられます。ただし投資に回している資金が生活費に影響している場合は、積立額の見直しを検討してください。
Q. 利回り10%以上は現実的に期待できる?
A: 短期(1〜3年)では十分にあり得ます。実際、2024年はS&P500・全世界株式ともに年間で二桁リターンを記録しました。ただし毎年10%以上を安定して期待することは現実的ではありません。長期の期待値としては年率5〜7%程度が堅実な目安です。
Q. 利回りが良い商品に乗り換えるべき?
A: 基本的には不要です。過去の高利回りは将来を保証しません。頻繁な乗り換えは売却タイミングのミスによる損失リスクや、NISA枠の消費につながります。現在eMAXIS Slim全世界株式やeMAXIS Slim米国株式(S&P500)などのコストが低い主要インデックスファンドを保有しているなら、そのまま継続するのが最も合理的な選択です。
Q. 新NISAと旧つみたてNISAで利回りは違う?
A: 制度の違いによって利回りが変わるわけではありません。利回りを決めるのは投資対象のファンドと相場環境です。ただし新NISAは年間投資枠が360万円(旧40万円)と大幅に拡大されており、より多く投資できるため、絶対額での資産形成スピードは速くなります。旧つみたてNISAは2042年まで非課税期間が続くため、既存の資産はそのまま保有を続けるのがよいでしょう。
まとめ:リアルな利回りを理解して淡々と積立を続けよう

NISAのリアルな利回りについて、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 現実的な利回りの目安は年率3〜7%(全世界株・米国株インデックス中心の場合)
- 1〜3年では利回りのブレが大きく、プラス30%もマイナス20%もあり得る。10年以上で安定する
- 利回りの差を生む最大要因は「暴落時に売らなかったか」と「継続年数」であり、商品選択よりも継続の姿勢が重要
- 自分の成績確認には「評価損益」ではなく「トータルリターン(年率換算)」を使う
- 比較すべきは他人ではなく「投資しなかった自分」。短期の数字に惑わされず淡々と継続することが最大の資産形成戦略
NISAは制度として非課税という大きな優遇を持っています。リアルな利回りを正しく理解したうえで、目先の数字に一喜一憂せず、長期・積立・分散の原則を守り続けることが、最終的に大きな資産を手にする唯一の道です。
まだNISAを始めていない方は、少額(月3,000円〜)からでも早く始めることが、利回りよりもはるかに重要な「時間」という最大の資産を味方につけることになります。


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